2008年10月13日
小説『親鸞と真佛』(16)
恵信尼への文 4
「真佛よ。さようじゃ。順を追っては話せばよかったかな。恵信の気持ちが決定(けつじょう)してからは、世の女子(女子)の差別をなくすにはどうすればよいか、いかに仏門の中を変えていくかを考え続けていた。私の悩みは尽きることはないようだ。いつもいつも何かを考え、変えていくことを考えているようだ。叡山を下りることをはっきりと決めたのは、これも夢じゃ。夢を見ることもこれも弥陀の計らいであろう」
「上人。これで三つの夢をお話されましたが、それぞれ上人の生き様を変えていく大きな転機ということでございますね」
「真佛よ。確かに私の人生を変えるには十分な夢であったの。人は真剣に思い、考えるときには、そのことを夢に見ることが多いものだ。そして、覚めているときには思いもつかないものを夢で解決することも多いのではないか」
「上人。仰せのとおりでございます。夢は、いろいろなことを呪縛から解いてくれます。しかし、真剣に考えていないときは、夢では解決できないことがほとんどでもありますね」
「真佛よ。その通だ。人はいつもいつも真剣に考えながら生きていかねばならんのであろう」
「上人。これで上人が叡山をおりられることになったことも、恵信尼様が上人とともに同じ道をお歩きになることをお決めになったこともわかりました。それで、上人はいつから恵信尼様とともにお住まいになられたのでしょうか」
**
ここに記載している名前『村沢』は、私の小説の中に登場する人物で架空のものです。
また筋は、これまでに読んだ文献から作者自身の思いとして独自に組み立てたものです。
そのため、史実とは異なっているものと違っている可能性がかなり大きいとお考えください。
WEB公開していますが、著作権は放棄していません。
「真佛よ。さようじゃ。順を追っては話せばよかったかな。恵信の気持ちが決定(けつじょう)してからは、世の女子(女子)の差別をなくすにはどうすればよいか、いかに仏門の中を変えていくかを考え続けていた。私の悩みは尽きることはないようだ。いつもいつも何かを考え、変えていくことを考えているようだ。叡山を下りることをはっきりと決めたのは、これも夢じゃ。夢を見ることもこれも弥陀の計らいであろう」
「上人。これで三つの夢をお話されましたが、それぞれ上人の生き様を変えていく大きな転機ということでございますね」
「真佛よ。確かに私の人生を変えるには十分な夢であったの。人は真剣に思い、考えるときには、そのことを夢に見ることが多いものだ。そして、覚めているときには思いもつかないものを夢で解決することも多いのではないか」
「上人。仰せのとおりでございます。夢は、いろいろなことを呪縛から解いてくれます。しかし、真剣に考えていないときは、夢では解決できないことがほとんどでもありますね」
「真佛よ。その通だ。人はいつもいつも真剣に考えながら生きていかねばならんのであろう」
「上人。これで上人が叡山をおりられることになったことも、恵信尼様が上人とともに同じ道をお歩きになることをお決めになったこともわかりました。それで、上人はいつから恵信尼様とともにお住まいになられたのでしょうか」
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ここに記載している名前『村沢』は、私の小説の中に登場する人物で架空のものです。
また筋は、これまでに読んだ文献から作者自身の思いとして独自に組み立てたものです。
そのため、史実とは異なっているものと違っている可能性がかなり大きいとお考えください。
WEB公開していますが、著作権は放棄していません。