化石の戯言

　救急車の「ピーポーピーポー｣が聞こえてくる。交差点の信号は赤。救急車の進行方向に一台のバイクが止まっている。信号待ちの先頭だ。それも右折をしようとしている。
　なんと、こいつ携帯電話をかけている。後ろから救急車が来ることお構いなしに、動こうともしない。すぐ後ろまで来たのに動かない。救急車がブレーキをかけている。
　
　運良く信号が青になったので、バイクは発信。何とか救急車も動くことはできたのだが。これが赤のままだったら、救急車は動けなかっただろう。
　携帯電話を聞いているからサイレンの音が聞こえなかった、では罪は逃れないのに。
　それ以前に、人の命のことなんて考えていないのだろう。

　このバイク乗り　どっかの銀行の外交員風だったぞ。

　以前、交差点で高齢者の乗用車が救急車の前をふさいで動かなくて、救急車で運ばれている人が命を落とした現実を知っている。
　救急車、パトカーがきたら何が何でも(よほど危険が伴うなら別だが)道を譲るのが先決。こんな最低のマナーを守ることができないなら、車やバイクに乗るべきではないだろうに。

　悲しいですね。  

　イタリア村が破産宣告をした。
　もっとも、いずれはこうなる運命だったような印象だ。ただ単なる金儲け主義だったのだろう。本当はもっとキチンとした運営をしていればこうしたことにならなかったはず。
　万博という一つのチャンスに乗っかってものの、その後の運営の展望を持っていなかったのではないだろうか？

　一つの栄華を極めた（今回は極めたかどうかは疑わしいが）いずれは頂点から落ちていく。一番になれば、（他に比較するものがないときでも）もうそれは、落ちていくことが一つの道となるのは必然。
　
　このイタリア村の破産宣告は、なんとなく名古屋近辺の現状の崩壊と凋落の暗示のような気がしてならない。
　元気印の名古屋といわれて数年。上りきらないうちに、下がり始めたようにも思える。
　トヨタ自動車も世界トップになった。しかし、そこにはかなり背伸びをした戦略が見え隠れする。いずれ、それにはどこかに無理が来るだろう。現時点で、乗用車の国内販売が低迷。円高。車産業にとって辛い時期になる。いつまで世界のトップを守れるか？
　下請けをいじめた上での利益1兆円は、金のめっきだと思う。いずれ、そのめっきがはがれて・・・・

　祇園精舎の鐘の声、盛者必滅の理をあらわす。
　　いつの世にも通じる真実のような気がする。