化石の戯言

　父親が入院して１月半を大きく過ぎた。
　
　父親は仕事に復帰はもう無理な状態。年齢的な面と抱えている病気の面、両方からもう無理は出来ないから。
　ということで、仕事からは退役するとして、ではどのような生活を送ることになるのか。父は出来れば『老人保健施設』にはいることを望んだ。
　この部類の施設に入るためには、介護レベルの認定がなければならない。保険を使用するわけで、そのためにに認定が必要となる。その申し込みをして、約半月後に調査、つまり本人との面談をしに来た。
　根掘り葉掘り、同じようなことを何度も聞く、認定のためにウソを見抜かねばならないからだろう。面談した父親もいい加減イライラしていたようだ。本人面談が終わったら、入院している病院のナースを捕まえて聞き取り調査である。これで本人の話との食い違いを調べているようだ。

　一見温かそうに見える人だが、多分に仕事として内面は冷たくなっているのがわかる。

　この調査に立ち会っていtが、何か抜けているように思うのだ。介護を必要とすることを一時の面談で、質問だけでわかろうとするのか？多くの介護保険申し込みを￥の調査のためには致し方ないのかもしれないが、たった一人の印象で介護レベルが決まる。
　もっとも、役所に持ち帰って会議をするとのことだが、調査員その人の印象で話すわけだから、その調査員の話が決定的になる。警察の調査＝捜査は二人。ある事件で某県から出張してきた刑事担当と話したとき、彼らは２人で来ていた。これが本来の姿ではないか。二人でも少ないかもしれないが、一人だけの印象で決められるよりも、多少は公平ではないかと。

　いずれ、わが身。こうした調査を私自身が受けることになる日が来るだろうが、たった一人の印象で、数段階のデジタルランクを決められてはたまらないというのが、立ち会ったときの印象だ。


　ランクの決定には、調査員のレポートと、担当の医師の意見書を元に会議で決められるとのこと。