2008年08月12日

呉・大和ミュージアム

 広島市というところは、観光地ではないから致し方ないが、あまり見るところがないという。
少し離れれば、宮島厳島神社、尾道、山口県にはなるが岩国の錦帯橋、こんなところかって・・・

 そして、そのほかには、呉ということになるらしい。
 TVドラマ、映画の『海猿』のロケ地にもなっているから、海上保安庁があるのか。そして、数年前なのかな?戦艦大和を舞台にした映画があったが、その影響でできたのだろうか、『大和ミュージアム』なるものが呉にある。

 私は、戦争というものがとにかく嫌いなので、こうした戦争に絡む施設に行くことはできるだけ避けている。特に戦艦を飾っている所などいくという努力はしていなかった。今回は息子に連れられていったのだが・・・・

 防衛庁・自衛隊の宣伝の場である『鉄のクジラ』を出て、道路の反対側にある『大和ミュージアム』に足を入れた。日曜日ということなのだろうか、多くの人が中に入っている。何を見に来た?当然大和を見に来たのだろうが。。


 入って左側に戦艦大和のでっかいレプリカがある。このままでも動力をつければ何人かが乗って公開できるんではないのかと思う。思い描いていた形とちょっと違った。先頭の波切りが思いのほか小さいのだ。現代のタンカーなどとんでもなくでかい波切りをつけているが、同じように頭に描いていたからだ。
 来たというアリバイ証明をしておかないといけないから、息子と交代で記念撮影。



 船はきれいですが、人殺しの道具を乗せているのが気に入らない。
 
 レプリカの左となりには、海軍の歩みなどのパネルがあったりしたが、戦争で出て行く人の遺書などもおいている。遺書なんているのは、年をとって自然に召されるときに遺言として書けばいいのであって、殺し合いのために死ぬことを前提の旅に出るときに書くものではないと私は思う。
 過去にこうしたものを見たのは、大学の4年の秋に、靖国神社に行ったときだ。このミュージアムよりもかなり数多くの遺書がおいてあった。靖国の場合には、陸海軍すべてなので数が多いのだろう。
 いずれにしても、人はこれを読んでどう思うのだろうか。

 私は、遺書を書いた人が、戦場でお亡くなりになったかどうかは知らない。お亡くなりなられていればお気の毒と思うし、生きて帰っておられれば幸せと思う。我が家では帰ってきていない人がいる。。。
 こんな遺書を書いて、しかも多くが20才台である将来ある人を、どうして死に追いやらねばならないのかと、こうした施設でだけではなく、戦争映画を見るときにも憤りを覚えるのだ。

 しかし、このミュージアムを訪れる人の中には、戦争礼賛のために大和の名に惹かれてくる人もいるようである。靖国参拝も、戦争否定で訪れてくれるのであれば、総理大臣であろうと誰であろうとかまわないと思うのだが、何故か靖国参拝の大臣には好戦派が多い。
 そんなに戦いたいのなら、自ら出て行って戦えばいい。戦いたくない国民を先に出すことはないのだ。

 ちょっと、熱くなり過ぎたかな?

 隣の部屋には特殊潜航艇(飛龍)もあった。これに乗って、帰らぬ旅に出た人もいる。悲しいことだ。ここでも『鉄のクジラ』と同じように、人殺しの道具として反吐が出る思いで見てきた。



 上の階上がると 松本零児の「宇宙戦艦大和」の展示がある。これも私は大嫌いなもののひとつ。地球を守るためになぜ「大和」が必要なのか?その発想すら嫌いなのだ。守るという戦いと、過去の戦いの知名度を利用する。そんなイメージしか私にはないから。


 出口で、記念品を販売している。多くの人が大和にちなむものを購入している。どんな気持ちで戦争にちなむものを買うのだろう? 単なるアリバイ(来たという証明)なのだろうか?

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この記事へのコメント
>人殺しの道具として反吐が出る思いで見てきた。

人を殺すのは人であって、道具ではありません。
貴方が嫌悪すべきは、「人」です。
Posted by るびん at 2008年08月13日 23:44
 お説のとおりです。こんなものを作ることを考える人間が確かに。しかし、多くは広殺しのために出征したわけでもなく。 それを迫った人間を呪うばかり。今も、世界のどこかで戦いで人が死ぬ。悲しい現実。
 私の気持ちは、次の8/14の「平和祈念公園」に書いてます。戦争を始めた、原爆を作って、落とすことを決めた政治家を呪って。
Posted by 生田生田 at 2008年08月14日 08:33
 

  
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