2008年09月06日

七人の侍と黒澤作品

 今日9月6日夜8時からBS2で『七人の侍』がある。

 私が小学校のころの作品だが、なんどとなくTVで見ているが、何度見てもこの作品は飽きることがない。全編感動というわけには行かないが、とにかく3時間半近くをあきさせないつくりである。
 私は、長い時間の作品で飽きることなくみのはほかには、BenHurくらいかな。

 先日は「蜘蛛の巣城」をやっていた。ちょっとオカルトがかった作品だが、三船敏郎の演技がさえた作品のひとつだと思う。
 
 『七人の侍』に話を戻そう。
 この作品は目にも書いたように私が初めてみたのは、小学校の5年か6年のとき、ロードショーではなく2番、3番の映画館だった。そのときの印象は、とにかくすごく圧倒されたものだが、記憶に残ったシーンは、三船の最後、宮口精二果し合いと彼のしぐさ、左卜全が後ろから矢で撃たれるところ、志村喬の弓、そして最後の志村の言葉「結局勝ったのは農民」
 特に、なぜか宮口精二のあの精悍ないで立ちは、後々彼のドラマを見るたびに思い出したものである。

 あの映画の設定は、山間の村でなければ成立させるのが難しい。アメリカ映画の焼き直しの『荒野の七人』は広い場所だが、ここでは本当は難しい。
 『七人の侍』の設定は、本当にきめ細かく戦うためにセットされている。山と谷、そして川、これがなければあの防御策は作れないのだ。そして、山賊を村の中に入れるときの狭い入り口、これは山城の作り方でもある。そんな成功に考え抜かれた作品だと、中学校か高校のときに再度見たときに思ったものである。

 黒澤作品は結構見ていると思うけど、この映画がやはり最高だと思う。『羅生門』をじっくり見ていないのでコメントできないが、黒澤作品はモノクロのときがいい作品が多く、その中でも『七人の侍』が最高傑作と思っている。
 カラー作品は、どうも私は好かない。何度となく見ているが、どうもカラーになってからは感心する作品がないのだ。理由は、なぜか私の好みのカラーバランスではない。ただ単に派手になっているだけで、臨場感のあるものとして向かってこないから。
 一番最低の作品と思っているのが『夢』。何がいいたいのかまったくわからない。夢だからわけがわからなくていいのだろうが、ただ単に多くの人間がうごめいているだけにしか見えなくて、途中で見るのをやめたほどである。ほかにも見ているが『影武者』がまあ何とかといった印象でほかには、記憶にさえ残っていない。

 黒澤作品といえば、『世界の黒澤』の作品だから、どれもこれ尾もすばらしいという評価なのだが、本当だろうかと毎度思う。人間すべがいいものとは限らないだろう。
 小説でもそうで、一本当たった作者のものは次もいいと評判になるが、いかがなものかと。

 まぁ、名何位しても、見る人間がすばらしいと表いるのものがその人間にとってすばらしいものであるだけで、ほかの人には関係のない話である。
 ということで、後40分ほどしたら、何回目かの放映を見ることにする。


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