化石の戯言

　世界の優良企業といわれたWindowsでおなじみのマイクロソフト。歴史上初めてだそうだが、人員整理を含むリストラに入った。
　世界経済の低迷という側面はあるにしても、現実は最新のオペレーションシステムOSのVISTAの売れ行きが芳しくないし、ヨーロッパではInternetExplorerの抱き合わせ販売の独禁法違反の採決など、いろいろな問題が経営を圧迫し始めているのではないかと想像される。

　そもそもマイクロソフトの黎明期は、自社開発ソフトはほとんどなかったのが実情。ビル・ゲイツなりの幹部などが必要に応じて探し出してきたソフトウェアを自社ブランドで世に送り出すということだった。しかも、ＰＣ黎明期ということでどういったハードメーカーが主流になるかわからなかった。だからいろんなところに手を出していた。
　ビッグブルーIBMがＰＣに手を出せは販売力があるのは当然ということで、どこかの開発いしたBasicを持ち込んで、巧みな手腕で契約を結んでしまった。これが上昇の手始めだが、これよりも少し後に発売されるMacintoshにもソフトウェアを送り出している。IBM PCに載っているBasic,MultiPlan,Chart,Fileなどがそれだ。おそらくゲイツといえど、どうなるかの判断が付きかねていたのではないか。
　当時、日本で講演を行ったときには、Apple社のソフトウェア提供することで連携を強調していたが、その一番強力なものがEXCELだった。このEXCELは当時ではMacintosh以外には搭載できない機能の持っていた（当時Windowsは世に出ていない）が、このEXCELがおおあたりした。ここでマイクロソフトは方向転換した。MacOSに近づける方向でWindowsを世に出し、EXCELの主体をMacintoshからWindowsに移していく。
　この時代になると、ＰＣの販売数シェアがIMB互換機がかなりな数になり、世の主流がIBM互換機とWindowsとなっていく。これでマイクロソフトは磐石。
　しかし、裏は大変だったようだ。磐石になるまでには、オペレーションソフトでCPMとの争いがあり、Unixの登場に対抗するようにXenixなんていうシステムを出したりしているがXenixは失敗した。（Xenixの代わりに数年後にWindowsdとなった)
　Microsoft Basic,MultiPlanが自社開発でなかったように、 WindowsもXenixも自社開発ではなくて、他社開発のものの買収していた。（すべて噂、実はEXCELの初期バージョンもその類らしい、と聞いている。）

　磐石な体制が出来上がって、AppleをさえＰＣの世界の蚊帳の外に押し出すことがほぼできつつあるこのごろだが、それで世界を完全に制圧したといった傲慢が、Vistaというシステムを無理に送り出すことになった。しかし、これとてAppleのMacOS Xの真似事でありながら完全にそれを越えることもできず、逆にXP丹比較してパフォーマンスだｋで使いづらいものになっていることからユーザーがなかなか移行しないのが現状。
　最近のＰＣの新製品は、OSはVistaが基本だが、そのライセンスを持った上でWin XPをインストールするサービスがVistaのみよりも多いなんていうのが業界の裏情報のようだ。

　倉庫へ、世界の経済状況の悪化。当面新しいＰＣの導入はかなり減ることになるだろう。

　祇園精舎の鐘の声、生者必滅の理を表す。
　奢れる者久しからず。　トヨタもSONYもだ。