2010年02月26日

サポセンという非サポート軍団

 皆さんは、PCや車や家電を使っていて、トラブルがあったときはどうされているのでしょう?

 多くの方がメーカーの「お客様相談室」や「コールセンタ」や「サポートセンター」と言ったところに電話をされているのではないかと思います。
 これは、購入したときにサポートするという契約を結んで購入しているわけで、メーカー側は当然サーポートをしなければいけないのです。ところが、人間というものはいろいろ相性があって、たまたま電話に出た窓口の担当者と相性が合わなかったり、アメリにもレベルが低いときはどうされるでしょう。当然のごとく変わってほしいと思いませんか?
 私の場合よくあるのは、相手が丁寧語のつもりでしゃべっている日本語が、意味不明に聞こえる場合が多いので、よく変わってほしいと言います。また、話の内容を理解できない担当者もいます。知識レベルが、ユーザーであるこちらの方が高い場合も往々にしてあります。そんなときは変わってもらわないと、問題が解決しないからです。

 最近でこそ、そうした申し出でに対して柔軟に変わってくれる所も出てきましたが、まだまだ変わってくれないサポセンが多くあります。
 これらの所の多くが、サポートを請け負う専門会社が運営していることが多いのです。だいたい電話をお聞きになればわかると思いますが、同じような言葉遣いをすると思います。
 
 私  「担当変わってくれませんか」
 相手 「変わることはできかねます」
 私  「そうどえかわることができないの?」
 相手 「そういうシステムになっていません」
 私  「はぁ? 誰か隣にいませんか?」
 相手 「電話は変わることができません」
 私  「はぁ?どうして?」
 相手 「わかることができかねるシステムです」

 だいたいがこんな会話になります。
 彼らは、ノルマを背負っていて、誰かに変わるということをするとペナルティーがかかる場合が多いのです。だからできるだけ変わろうとしないのです。
 これが、技術的な話で、こちらからのトラブル報告が理解できない人間にぶつかったときは本当に大変です。先に進まないので、トラブルの解消なんて言うのはとにかく先の話になります。

 多くのメーカーがサポートセンターやカスタマーサポートという部署を設けるようになって15年から20年くらいかと思います。ある会社のサポセン立ち上げでは、相談に乗ってくれと言われて、いろいろアドバイスをしたことがありますが・・・

 車など人の命に関わるトラブルの場合は、かなりな覚悟を持って望まないと大変なことになります。昔T社とやり合ったときは、最初は大変でした、窓口では話にならず、いろいろと電話をかけ直して、何とか問題の重要点を理解できる人と出会ったので、それから話が進み始めましたが。
 H社の時は、これは最悪でしたね。担当者が頑として変わらない。販売店を通じて話をしてもらっても、その人間にしかつながらないようになっている。これを何度も繰り返したけどどうにもならない。致し方ないので、本社の大代表に電話をして、困っている状況を話して、上から下に降りて、担当がわかって、本社の相談室が対応してくれた。(その後改善されていればいいと思うけど。H社のシステムとして担当を絞ることにしていたとのこと。) ホンダでは、結局ミッションの入れ替えという結論になるようなトラブルだったのです。

 PCや携帯電話の場合は、某大手のサポセン代行会社がかなりなシェアを持っている。ここの会社の連中の所のものを使っていると、ほとんどが先に進まないケースになる。多くの場合が、そのメーカーはそのサポセン会社にサポートを丸投げしているので、苦情を言う場所すらない。本社の電話すら見つけられないこともある。

 なぜこんな事を書いているかというと、
 ここのところマスコミを賑わしているトヨタのリコールの話で、マスコミが騒がないことがあることを多くの人に知ってほしいからなのです。
 
 トヨタのことではなく一般論ですが、サポセンにあがる相談がどこまでメーカーにフィードバックされているか疑問だと言うこと。これは、サポセン窓口で対応した人間の問題点の重要性の認識かかってくる。しかし、サポセンの人間は電話対応に追われて、解析どころではないのが現状。担当の人間にアドバイスを受けて解決できる小さい問題が多いとは思うけど、私のように命に関わるような問題点を理解できない担当者にぶつかったときは、フィードバックされるなんてことは考えられない。
 リコールになるくらいの苦情が入ってきていても、サポセンの入り口で握りつぶされているとっても過言でないようなことが多いものなのです。

 実は、あるとき、あるワールドワイドのソフト会社の内部資料を入手してしまったことがあるのですが、そこにはなんと「この問題はソフトのトラブルですが、改善しようとするとシステムの根幹に関わるので、仕様ですと回答してください」と書かれていたのです。他にもぼっくりするようなことがたくさん書かれてました。
 ソフトウェアの場合は、命に関わることはないケースがほとんどでしょう。しかし、今の車はコンピュータ制御で動いていると言っても過言ではないのです。ここにバグ、トラブルがあったとしたら、人の命に関わるのです。それでもメーカーはトラブルではないと言い切っているのです。

 かなり昔、名古屋空港で中華航空機が墜落しましたが、あれはコンピュータの制御と人間の制御が食い違ったときにコンピュータを優先させたから起きた問題です。それが今は車に起きていると言ってもいいかと思います。
 トヨタは、電子制御に問題はないと言っていますが、ハードウェアの部品としては問題なくても、それを制御するプログラムに問題があっても、それは部品ではないという感覚のようです。
 H社とのやりとりの中で知ったことですが、積み込まれているコンピュータプログラムは、かなりな頻度で書き換えられていて、皆さんが修理や車検に入ったときに、知らないうちに書き換えられていることもあるのです。(これがサイレントリコールです。)

 サイレントリコールは、過去においてソフトで世界のM社も日本に限ってしようとしたことがあります。私の所に一枚のフロッピーディスクが来ました。たまたま不具合で連絡したことに値する返答としてですが。
 「問題を申告された方のみにお送りしています」とのコメント分がついていました。私は、これを知ってからは、知り合いすべてにこの話を連絡し、そこからまた話が広まるようにしたのですが、それが功を奏したのか、数ヶ月後にアップデータをそうすること公表されました。

 問題を知ったら、できるだけ多くの人に知らせて、メーカーに突きつけないとなかなか動こうとしません。ただし、トラブルを突きつけるときには、それなりの検証、そのデータが必要です。そうしたものがないと単なるイチャモンに終わり、そう扱われる危険性が大です。気をつけてください。
 多くの方がそうした扱いを受けることを避けるために、泣き寝入り状態なのかもしれませんが、人の命を扱うようなものの場合は、頑張って苦情を言わないと、死者が出てからでは悔いを残すだけとお思います。


 つらつら書きましたが、今のメーカーのサポートのあり方に疑問を持ち、ユーザーが泣かされている現状を嘆いての書き込みです。

 

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この記事へのコメント
サポセンのお話し面白くて暫く立ち読み状態でした。D社PCのサポセンは海外へ繋がり、対応は明らかに外国人でしたが流暢な日本語で対応されたよ、これには驚きました。
Posted by mac2006 at 2010年02月27日 19:10
えてして、海の向こうの方が、サポートはいいようです。ただしアジア系は除く)
日本は、トラブルを隠そうとする体質がしみこんでいるようです。
Posted by 生田生田 at 2010年02月27日 22:43
 

  
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