2016年08月02日

京都 2016年夏 東本願寺 2

 阿弥陀堂から御影堂に向かう。
 この「御影堂」なんと読むかはややこしい。宗派によって読み方が違うからで。東西本願寺は「ごえいどう」と読むが、知恩院などの浄土宗では「みえいどう」と読み、唐招提寺でも「みえいどう」と言っている。
 どうもご影堂は浄土真宗の意味方か?と思いたくもなるが、大阪には本願寺がなく南北御堂がある。ここでは「御堂」だから、なんなんだ?って思ったりもする。そんなことがどうでもいいのだが、とにかく阿弥陀堂よりもうんとで介護影堂に向かって渡り廊下を歩いて行く。
 この廊下の少し御影堂よりに「毛綱」が展示さている。これを初めて見たのは、もう60年以降も前の話。小学校の遠足で連れてこられたときのことだ。それからの年月の間に2度訪ねているが、全くその毛綱の姿は変わっていない。朽ちることはないのだろうか?女性お力ってそんなにも偉大なものなかなぁ?なんて思った入りもするのだ。
 毛綱をあとに御影堂に。渡り廊下の最後のところに「おかみそり中お静かに」と書かれたものがあった。「剃髪」は本願寺はする必要がないので、なんで「おかみそり」なんだろうって不思議に思ったのだが、御影堂の中で行われていた儀式を見て分かったのだが、かみそりをちょっと当てて剃髪したことにしているようで、儀式の名は「帰依式」と言われているのだそうな。

 そんな儀式の中ででっかい御影土居の真ん中に鎮座する親鸞像を見上げる。真っ黒だし遠いしほとんど顔の細かいところは見えないよ。これまで見てきた親鸞像から思うことは、多分にきつい顔をしているんだろうと。
 ここでまた思い出したことがある。親鸞には「聖人」の称号が当てられているが、他の高僧には「上人」が当てられていて「聖人」は当てられていない。なんで?といぜんからおもっているが、ひょっとしたらと思うことがある。

 これはあくまでも私見ですので誤解のないように。
 親鸞という人は、承元の法難の際に僧籍を剥奪されている。つまりそれ以降、親鸞は僧侶ではなく一般人であり、浄土真宗は「戒」を授けることのできない宗教集団、ということになったのではないか。だから現在において人が死んだ時に「戒名」というものをカネを払ったつけてもらうことが多いが、本願で字は「戒」を授けられないから「戒名」ではなく「法名」をつけていると、私は解釈している。その流れから、親鸞は仏教の教えの中でかなりは人ではあるもののそうではないので「上人」とはできないが、崇めるために「聖人」としているのではないかって。
 大体が、「寺をも持たず」と言っていた親鸞の子孫たちが、親鸞のお墓を本願寺化してしっまったところから、無理が生じている等にも思う。その本願寺化する時には、関東の親鸞の直弟子(「弟子」も親鸞は嫌った言葉)の真仏たちとかなりな論争、いさかいがあって、分派してしまったと、親鸞研究中で知ったのだが。。。

 そんなことはどうでもいいや。このでっかい御影堂の中は、涼しい風が吹いている。この日の京都は結構暑かったのだが、大きな木造建築は、天井が高く、そして百畳敷きのこの大広間は日直射日光がほとんど当たらないから、夏にはこんなにも涼しく感じて、クーラなんていらないよなぁ。。。。。(しばし涼んでおりました)
 
 

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