2016年10月10日

仏さんに惚れ込んで。。。9 浄瑠璃寺 童子像

 浄瑠璃寺は、何度訪れたことだろう。おそらく10回くらいにはならないかと思う。
 最初に訪れたのは、御多分に洩れず大学の古美術研究旅行(この後。古美研)の時だから、もう50年も前の話になる。それから大阪在住の時に2度、名古屋に引っ越してからは、家族と3度、一人で1度、学生と2度だから、9回の記憶はあるが、そのほかにもあったようなぁ。。。

 だいたい浄瑠璃寺といえば、九体の阿弥陀如来、もしくは吉祥天を思い浮かべる方が多いかもしれないのだが、私には強烈なショックを受けた仏像として、不動三尊の矜羯羅童子像が一番印象に残っているのだ。
 古美研で7月の暑い日に訪れているのだが、岩船寺が先だったか、浄瑠璃寺が先だったかは覚えていないが、とにかく浄瑠璃寺に入って一通り九体の阿弥陀仏を見た後で、本堂の外を見て回っているときに障子の隙間から一体の像が見えたのだ。何だろうとのぞいて見たところ、ものすごく可愛い像が立っていた。すごいショックを受けた。何でこんな可愛い像が、こんな片隅で忘れられたかの様に置かれているのだと。
 そのショックは、今も引きずっている。浄瑠璃寺に行くたびに、その像を探すのだから。

 その像は、矜羯羅童子。浄瑠璃寺の不動明王三尊像の一体なのだ。今でこそ結構取り上げられる機会が多くなっているものの、それでも浄瑠璃寺の本堂の中の居場所は片隅でしかないのだ。
 寺伝によれば、元は他のお堂の本尊であったものが堂の消失によって本堂に来ているとか。そして作者は仏師康円と言われている。
 大きさは、不動明王が99センチくらいで不動明王としても大きくはなく、その中で矜羯羅童子は50センチくらいだから、可愛いものだ。

 私は、真言に出てくる不動明王やら愛染明王というのは、なぜか苦手とする仏の中に入る。なぜ苦手かと問われるとはたと困るのだが、多分にあの不動さんの怒り顔が何もしていなくても後ろめたい気分にさせられるからかもしれない。その苦手な中にあってのあの可愛さは一体何なのだろうと。
 写真は、古美研の時に撮っているのですが、残念ながら今は行方不明なので、美術全集からお借りしました。私が撮った写真は、像の左側からのもので、あの祈る合唱する姿は忘れることはできません。
 いつかもう一度いってじっくりと見て、もっとしっかりと記憶に残して、向こうの世界に旅立ちたいものを思ってます。それにしても、もうすこし表に出して見せていただけるといいんですけどねぇ。。。

 

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