2016年12月07日

仏さんに惚れ込んで。。。33 興福寺北円堂 無着・世親立像

 仏像についていろいろ思いを書いていたらもうこれで30回目になってしまった。最初は本当に惚れ込んだ3体の仏について書くだけのつもりスィタのが、それだけではつまらなくなって、これまでに出会った仏像への想いを書き綴ってきた。中には苦手なものもいくつか書いてきた。


左が世親、右が無着だそうで
画像は興福寺のページのものを拝借

 今回取り上げた興福寺北円堂の世親・無着の2立像は多分2度あっていると思うけど、記憶では一度だけ、数年前に北円堂だか、南円堂だかの改修工事か何かの完成特別拝観か何かで訪れた時の記憶だ。

 北円堂には、多くの国宝が収められている。収められているのではなく、祀られているというのかな?下が北円堂の中央の仏像の配置です。こんな小さいお堂にこれだけの国宝があるということ自体が素晴らしいのだが。。。
 中央には弥勒如来が鎮座しています。この弥勒如来についてはいずれまた。その弥勒如来の両脇侍として無着・世親の立像がある。いずれも木造で、運慶の門下の運助と運賀の製作とのこと。この当時の慶派の流れそのもので、かなり写実的で、まるで生きているかのように見えます。おそらく製作直後は人間と見紛うほどではなかったかと想像する。


 実はわたしは、無着にはあまり接点はない。一方の世親は、親鸞の正信偈にも登場する菩薩さんである。浄土教の教えの中では重要な人で、菩薩として扱われているから、名前はよく知っていた。(実在した人物が”菩薩”と言われる乗っだから、仏自身が人であるということで、キリスト教などの”神”とは存在の意味が違う)
 浄土教、私には浄土宗と浄土真宗の中で、特に真宗の親鸞の書いたものに出てくるというだけでどんな人物だったのかと結構興味を持ったものだ。
 とはいうものの、この二体の立像を見て、やはり表面の処理が経年変化で落ちてしまって、人間に近いだけに余計に不気味に感じる。私は、この人物に近い姿で表面が朽ちているものが苦手で。。。多分にそのままの姿を生きた人物としてイメージしてしまうからだろうと思っているのだが、とにかく苦手な姿だ。
 
 苦手は苦手、でも今の私には必要な菩薩さんかな。信仰という意味では心底仏の教えを信じてすがるという人間ではないが、ただただその教えの中に生きる道筋があれば、それを実践してみるのいいと思っている。
 これは何も仏教の教えだけではなく、キリスト教の教えの中でも同じことを思っている。だから、旧約聖書の「伝道の書」にある
  第3章
3:1 天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある。
3:2 生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。植えるのに時があり、植えた物を引き抜くのに時がある。
3:3 殺すのに時があり、いやすのに時がある。くずすのに時があり、建てるのに時がある。
3:4 泣くのに時があり、ほほえむのに時がある。嘆くのに時があり、踊るのに時がある。
3:5 石を投げ捨てるのに時があり、石を集めるのに時がある。抱擁するのに時があり、抱擁をやめるのに時がある。
3:6 捜すのに時があり、失うのに時がある。保つのに時があり、投げ捨てるのに時がある。
3:7 引き裂くのに時があり、縫い合わせるのに時がある。黙っているのに時があり、話をするのに時がある。
3:8 愛するのに時があり、憎むのに時がある。戦うのに時があり、和睦するのに時がある。

 なんていうのは、もう50年もお付き合いしている生き方かなぁ。。。

 話が逸れたけど、世親のといた論が浄土教の基盤になっているのだろう。細かいことはわからないが、親鸞はそう思っていた、そう教えられていたのだろう。それについては、私ま信じるよりほかはないか。。。

 いつかまた訪れた時は、ジックリと顔を見せてもらいたいと思っている。

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