2017年02月02日

仏さんに惚れ込んで。。。49 室生寺 釈迦如来立像

 室生寺は、この「仏に惚れ込んで」シリーズの最初の方で、惚れた3仏像の一つ”十一面観音”を書いている。それほどに惚れ込んだ十一面観音の並ぶ金堂の中のど真ん中に位置するこの室生寺の本尊である。といっても、この寺、別に灌頂堂という本堂があって、その中に如意輪観音が本尊として存在する。なんで2つも本尊が?ということになるかもなぁ。。

 この”釈迦如来”は、寺伝では元は「薬師如来だったとある。左手(向かって右)の手は、指を曲げている。当たり前の印ではないと思うのだ。ひょっとしたら、ここに薬壺が載っていたのかもしれないなぁ。
 この金堂の仏さんたちは、いわゆる室生寺様式と言われる作り方で、ちょいとばかし他の寺とは違ってはいる。
 わたしとしては、十一面観音に目がいってしまい、記憶もそっちが多いので、この釈迦如来像の印象は十一面観音の何分の1しかないが。。。全体に、この堂の中の仏さんたちは、山理女人高野というだけあるのか、全体にふっくらしていると思う。柔らかいんですよね。でも、顔はとなると、ちょっと硬いかなぁ。あの十一面観音も実は硬いんです。美人ななんですが、やわからかくはない、それと同じで釈迦如来さんも固いんですね。
 
 この堂の中の仏さんたち、多分造像直後の姿は、キンキラキンだった?いや、そうではないか、金よりも彩色が多く感じるから。それにしても、この釈迦如来像は衣の色がよく残っている。それにひきかえ顔は、黒いよなぁ。。だから固く思うのだろうか?
 それにしても大きいですね。像高234だそうです。金堂の中での仏さんとの目線の違いがちょっとある。しかし、威圧感はない。それがなぜなのかがわからない。わたしとしては、十一面観音んばかり行きを取られているから、他の仏さんの意識がないから?ではないと思う。多分、やはり女人高野というだけのそういった面での心配りが、仏師にあったのかあなぁって思ったりもする。

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