2017年02月17日
仏さんに惚れ込んで。。。55 浄瑠璃寺 吉祥天
浄瑠璃寺は、前に「童子像」を取り上げて書いた。あの可愛い姿は、忘れることはできないと今でも思っている。そんな想いの強い記憶があるだけに、本尊の9躯の阿弥陀如来も霞んでしまっているくらいなのだが、もう一つ霞んでしまっているのがある。それがいつもは厨子の中に収まっている”吉祥天”だ。
この吉祥天に初めて接したのは、やはりこれも大学の古美術研究旅行の時のはずだ。あの当時は厨子は開かれていたか、もしくは私たちのために特別にご開帳だったのかもしれない。でもなぁ、かなりな学生が何日にもわたって訪れたんだが、その度に開けるのは面倒で開いて置かれたのかもしれないなぁ。今は考えられないことかと思うが。
もう一度お会いしているはずだ。春には特別拝観という形でご開帳になるのだが、桜の季節だったかに一度行っているはずで、その時の記憶が残っている。
最初の時の記憶はさすが50年も前のことでなくなっているに等しいが、2回目の時はもう少し強く残っている。ただ、正直に言って、いい記憶ではない。なにせ古いお着物を身につけられたままで長年お立ちになっているから、いくら今は厨子の中とはいえかなり埃まるけで、お顔も写真のようには綺麗ではなかった。正直に書けば「なんとなく薄汚れたふっくらとして大きなお人形さん」と行った感じだった。これが世では一番美人の吉祥天ということだそうだ。
吉祥天には旦那さんがいるのだ。毘沙門天(別名・多聞天)がその人?。美人と屈強な男のベストカップルらしい。毘沙門さんは阿弥陀さんなどをお守りする四天王の一人で、おい忙しいのでしょうねぇ。ご夫婦での立ち姿はあんまり見かけないなぁ。
浄瑠璃寺では、揃ってお立ちになることは今の所できないでしょうね。奥さんは厨子の中に箱入りで、ダンんさんはなんと30キロも離れた京都国立博物館においでになるんですよ。仏さん守らんでもええんやろか? たまには、一緒に食事でもされたいやろになぁ。
あぁ、この吉祥天のおかんはあの”鬼子母神”だそうで、吉祥天の子供は”善財童子”で前に取り上げた”童子像”がそれらしい。ふむふむ。。。。
最近浄瑠璃寺に足を運んでないので、行けなくなる前にもう一度行って置かねばなぁ、