2024年05月30日

朝ドラ「虎に翼」をみて 母を思い出し。。。。


朝ドラ「虎に翼」
5月30日の最後のシーンからお借りしました
どうしてもこの表情が欲しかったのです


この日のシーンの設定は
昭和21年10月
戦争が終わって1年以上経っているけど
父親の”直言”が最後の最後に
寅子の夫・優三の戦死を知らせた
そして戦友が優三からもらった
寅子の作ったお守りを返しにきた

まぁ詳しくは番組見てください
ネタバレをするつもりはないのですから


実は
寅子の娘さん
私と同い年です
つまりは昭和18年の生まれ
月は私が7月娘さんは12月
母親としての寅子の歳は28歳です

私の母親はこの18年の時は23歳でした
まぁ結婚したのが早かったらしいのです
この21年の時は26歳になっていたと思う

寅子は父親が隠していたものの
戦後に夫の死を知ります
そして 夫の戦友から
死の様を聞き泣きました

私の母親とほぼ同じです

私の母親も戦争が終わってから
父親の戦友から
死に様を知ったようです
(私の父親の命日はs19年11月6日)

戦争が終わって
帰ってくると信じて待っていて
戦死を知った

どんな気持ちだったのだろうって
今回の朝ドラを見ながら
寅子の表情を見ながら
母親の受けた衝撃を
私は思い起こそうと・・・
でも
母親からは聞いていないので
どんな気持ちだったのだろうかと
とにかく居た堪れなかっただろうということは
思わないわけにはいきません

今日の最後のシーンの
寅子の泣き顔
多分
母親が生きていてこれを見たら
ボロボロ涙を流すのではないかと
隣にいた相方と話したものです

寅子は実の母親と同居してた
それなりに母親が気遣ってくれている

私の母親は
終戦の時は私の父親の祖母と同居しかし
曽祖母は父親の戦死を知らずに亡くなっている
つまり
父が戦死したと知った時は
私の二人暮らしだった
誰も支える人はいなかったらしい
2人で一所懸命生きていた
いくつかの瞬間的な記憶があります

辛かっただろうなぁ。。。

その母親は
復員してきた父の戦友から
死に様を聞いたらしい
南方のブーゲンビル島では
日本軍は孤立していたのだろう
食料がなくなって
島民の作物を盗んで飢えを凌いだ

父親は僧侶になるべく教育を受けていて
多分五戒の「不偸盗戒*1」に原れて
盗み食いをすることができなくて
それで餓死したんだと

妻子よりも
仏さんを選んでしまったようだ

私に言わせれば
「仏さん選ぶなよ」
「生きて妻子のところに帰って置いよ」
ってことです

それが原因かどうかは知らないが
母親は私が宗教に近づくことを
かなり警戒していた

でも
進学した学校は
めちゃくちゃ宗教の学校だったよ

話がそれたので戻します

夫の戦死を知った母親は
それから私と二人暮らしで
かなり生活に困窮したようで
父親が生前に買い込んだ
今ならお宝になりそうなものを
売って凌いでいたと聞いてます

それは私を育てるため
戦友が語り残した言葉
「息子を頼む」
だったのだろうなぁ

母から聞いた記憶に何
父親は私を大学に行かせろ
というのがあった
そのために
母親はものすごい教育ママになって
私は苦労した


思い出すとめちゃくちゃ出てくるけど
辛いことが多いのでやめておこう

いずれにしても
戦争が終わって
必ず生きて帰ってくると
待っているところに
戦死の知らせ
受けた本人は
どう受け止めていいのやらわからないのでは
なかっただろうか

こんな辛い思いは
もう二度と起こして欲しくない


私は
母の苦闘もあるけれど
片親だった私自身の苦労から

私は死なない
死んでいけない

これを心の中に持ち続けて
もうじき81歳になる


*1  不偸盗戒
仏教の教えの中の五戒
不殺生戒
不偸盗戒
不邪淫戒
不妄語戒
不飲酒戒
その中の一つで
「盗んではいけない」
私はこれはあくまでも最低基準だと思っている
法律にいう「緊急避難」
生きるために止むに止まれず盗む
お釈迦さまも許してくれるのではないかと思う
ただし 何も無闇にぬすいんでいい
ということでは絶対にない
これだけは強調しておきます

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