2009年12月27日

イ・サン 第21回 市場の反乱

 ドラマの筋立て、演出としては荒すぎるけど、世の中の改革には規制の抵抗勢力の反対はつきもの。それを大きく描いたと言ったところかな?

 今の日本の世の中でも、許認可の絡むものが小泉政権のときにかなり緩和されたが、利権をほしがる人間たちの抵抗にあったことは記憶に新しい。しかし、小泉政権は断行したが、それが世の中を好転させてかと言うと、疑問はあるが、これは一時の問題と私は思う。
 許認可の必要なときは、だいたいが文化が高くなる。これに対して挙人派をなくし大きく商いをさせると文化が下がる。現在の日本のデフレは構造改革のもたらしたところといえるのではないかとは思う。
 
 ドラマでも、物価が下がると世孫は説いている。ただ、その文化が下がることで、これまでの勢力を破壊することになるが、ドラマではその勢力が実力行使に出ている。現代では考えられないことではなるが。

 どちらにしても、構造改革をすることは、かなり力のあるものが断行しなければできないこと。ドラマのせ孫の立場は、摂政という立場ではあるが、大臣の大半が反対派なのは改革断行には力が足りない状況。この先まだ紆余曲折があるのだろうが。。。

 
 話はずれるが、構造改革での許認可に関してかなり緩くはなったが、私は前からその仮というものではないが、民間『資格』というものが横行しているのを危惧している。
 たとえば、私のいる業界でも『資格』というものが結構たくさんある。たとえば、マイクロソフトですら『認定資格』と言うものをだしている。一つの基準としてのものであればそれだけでいいのだが、その資格を持たないとそのソフトウェアが使えないような印象を持たせて利宇ことを危惧しているのだ。

 多くのそれらのソフトウェアの資格は、単に操作を基準としたものであり、考え方に重きを置いたものではない。そのために、この資格を持っていてもいざ仕事をこなすと言うことになると、にっちもさっちもいかない資格者が多いのが現実。
 国家試験としての資格、たとえば医師、歯科医師、薬剤師、建築士など人の命に関わるものは、最低基準の知識と考え方を必要とする。これらは資格がない限り仕事をすることさえ禁止される。一方で命には関わらないが、人の財産に絡むものとして、弁護士、税理士、会計士などの資格があるが、これらはやはり財産という重いものを扱うことからの資格だろう。

 しかし、ソフトウェアなどは資格があろうとなかろうと、仕事はできる。情報署入りという資格があるが、これらは資格を持たなくても仕事はできる。本当は、ある種のソフトウェアの制作に携わる場合は、資格がないとできない方がいいのだ。たとえば、人の命に関わるソフトを作る場合だ、航空機や新幹線の運行に関わる管制用のソフトウェアなどはそれなりの資格を持たせたものにさせるべきだろうと思う。
 一昨年くらいだったか、かなりいい加減なことで有名になった社会保険庁の年金の管理ソフトは、入札をして作らせるのはいいが、依頼した方が完全に理解して受け入れをしていないから、とんでもないものになってしまっている。こうしたものは、資格云々よりも、受け入れ側の資質の問題になる。

 話は大きくそれてしまったが、このドラマの構造改革は、信長の構造改革に似ているかもしれない。世孫=イ・サンが信長のごとき性格なら、かなり血の雨が降ることになるだろうが。

 さて、来週は、世孫が抵抗勢力の悪巧みの罠に落ちるらしい。
 

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