2010年02月22日

突入せよ あさま山荘事件

 実話を元にフィクションにした映画。役所浩司主演 共演・藤田まこと

 先日なくなった藤田マカオとの追悼番組みたいになってしまった。

 1972年2月の事件である。
 実は、この事件の突入の日、私は会社を休んでいた。まだ大阪の会社に勤めていたのだが、風邪を引いて熱を出してひっくり返っていた。そのお陰で世紀の大事件をテレビのライブで見ることになった。
 (実は、なぜか休んだ日に限って、いろいろ事件やあら何やらをテレビで見ている。アポロの月着陸、人類最初の一歩も)

 あの時のテレビの画面は今でも記憶に残っている。山荘よりかなり谷の下の方にテレビカメラは据えられていた。そして、その据えたまま何日くらいそのままだったか。突入の日は、他の番組ストップしてその光景を流していた。
 突入から、どのくらい時間がたったか、窓があけられ、旗が振られて犯人確保の報が告げられた。

 それまでにも、長いこと放映していたのだが、何人かの警官が銃撃で死んだり。

 この事件は、一連の赤軍事件の週末である。追い詰められていくところ、逃げるところを探してたどり着いたのが、あさま山荘。人質ほどいい迷惑はなかったろう。
 この前に東大の攻防がある。新宿の騒乱事件がある。そしてその周りでは、いろいろな大学での紛争事件があり、機動隊が大学に入るなんてことは日常茶飯事という時代だった。
 私はすでに卒業していたので、大学紛争は知らない。在学中だったら、私は全学連の連中から的扱いされただろうと思う。大学の時は、大学の先学連の連中を追い出す方の立場にいたから。
 イデオロギーを云々するのはいい。しかし、それを暴力を持ってうすることに反対だったのだ。それに、彼らのイデオロギー自体に矛盾を感じていたし、革命をすること自体、彼らの独裁になることに気づいていたから。

 卒業して2年たって、会社で組合の幹部にいた。組合の研修で講演をすることになったのだが、その日がちょうど東大の安田講堂が解放sれた時だった。大学生の一部がそういったイデオロギーをもてあそんでいるときに、彼らよりも若い、高卒の勤め人は、イデオロギーから遠いところで生きていたのだ。
 おそらく、団塊の世代の人には、学生運動に参加した人もいると思うが、本心から参加しただろうか?学生でなかった、それでいて同じ世代の人はどのようにそれを見ていたのだろうか?

 こうした映画を見て、その当時をどのように思い出しているだろうか?

 とにかく、この事件を含め大学紛争が、学生の生活、考えを変えてしまった。これ以降の大学は、学生運動はなくなったと言っていいだろう。学生は、真剣さをなくした。キャンパスは遊園地化してしまった。
 学生運動の敗北が、学生運動を無意味なものと位置づけてしまったようだ。教授たちも後々になって嘆いていた。学生に覇気がなくなったと。そして小粒になったと。

 私が、大学で講座を持ったときもそう思った。私の時代の学生とは質が違うと。向学心、研究心のあるものが少ない。ただ卒業するのを目的にしているだけの学生が多い、と。
 時代が違うのはわかる。大学が増えすぎた。日本語が理解できない日本人の学生が多すぎる。そんな大学制度にしたのは、全学連、赤軍派など事件を起こした連中だと、私は今でも思っている。
 (私の通った大学は、私の在学中に全学投票で全学連を脱退をしたのだが・・・)


 38年という遠い遠い記憶になってしまった。

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