2011年02月27日

遺恨あり と 死刑

 昨夜録画しておいた「遺恨あり」を改めて見た。

 最初の部分は、事件の発端、主人公臼井六郎(藤原竜也)の父が暗殺される前後の話。この段階では本人は仇となる人間をも駆使していないが、下女だった”なか”(松下奈緒)がげ主任・小沢征悦)であったことを目撃していた。
 主人公11歳、なか10歳。

 中盤は、主人公の六郎の剣術修行と仇討の機会を狙うストーリー。ここで剣術指南は山岡鉄舟(北大路欽也)で、六郎に徹底的に殺しのテクニックを教えているように思えるのだが。。。。

 ここで私は39年近く前にしていた剣道の稽古を思い出した。ある稽古で有段者を相手に向かいあうことがあった。この時私は人生初めて『殺気』を感じたのだ。この時以外剣道をしていても殺気を感じることはなかった。
 今になった私は以下のように思った。
 剣道というのは、実際に相手を殺すわけではないが、相手を打ちこまない限り勝ちはない。つまり疑似的にであろうとも”殺す”ことをイメージしない限り勝てないと思う。そんな残酷なものなのだ。
 私は人を殺すなんて言うことは考えたことはない(死んでほしいと思うことはあっても)。だから剣道のけいこのときでも相手を殺すなんて考えないから、相手はおそらく殺気を感じることはなかっただろうと思う。だから弱かっただろう。。。。

 後半の1時間近くが 仇討の本懐達成とその事件の処理と関係者の思惑の話。
 下女の”なか”は、「ご本懐を遂げられおめでとうございます』といっている。まだ武士の家に住んでいた人間には『仇打ち=殺人』という感覚はないかも。これは山岡鉄舟も同じ感覚で話をしているが、現実の山岡鉄舟はそのように行ったのだろうか??

 裁判の話になるが、判事が中江正嗣(吉岡秀隆)で、彼は武士の特権である仇討として裁くのではなく殺人事件として裁くといっている。そして『計画的、残忍なので第一級殺人で死刑が相当』といってるのだが、もう一つ彼は「どんな殺人も許すことができない」とも。
 判決は「死罪に相当」といいながらも『終身刑』を言い渡す。(理由が聞き取れなかった)

 私は『死刑』というものに疑問を持つ。といって反対を論ずることはしないが。。
 なぜ疑問を持っているか。それは、死刑を実行することはそれはにとが人を殺す”殺人”そのものに変わりはないからなのだ。この辺りが論じられることを私は知らないのは私の単なる無知なのだろうか?

 

**
 昨日書いたように、かなり重い話で、辛いものがある。

 ”殺人”というものはどんな時であろうとも、その時の人は狂気の中にいると私は思っている。それが通常の生活の中での殺人であろうとも、戦争という環境中であろうとも、死刑という制度での処刑であっても、その瞬間は狂気の中だと思う。なにも、心神耗弱がどうのということではないと思う。
 人間としてまともな神経、精神状態の中にあれば、相手、人を殺するとい瞬間にとどまっていいのではないのか?とどめられないこと自体が、すでに人間としての正常な精神状態にあるとは思えないのだ。
 今の法律の、心神耗弱云々にも大きな疑問も感じている。

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