化石の戯言

庵の二人

　私は、透明人間状態であることをいいことに庵に上がりこみ、彼らの横に座ることにした。彼らの話し言葉は、どうも鎌倉時代の言葉のようだ。もともと古文の苦手な私は聞き取るのは難しいかもしれない。ましてや鎌倉時代の話し言葉など聞いたこともないが、ここはひとつ彼らの話を聞いてみようと思う。

　私が座るのを見計らったかのように、若い方の僧が話し始めた。その話が耳に入ってくると、どうしたことか、彼らの話はこれまでの言葉ではなく、現代の私に理解できる言葉ではないか。まるで外国のテレビドラマを日本語で聞いているように、はっきりと理解ができる言葉だ。これでは、彼らの話を聞き取ったとしても、その信憑性が問われかねないとは思うものの、理解できない話よりは私にとってはありがたいことだ。

　「ところで上人、いろいろとありがたいお話を伺い、心から感謝しています。しかし、かねてよりお伺いしたいとは思っていたものの、なかなか聞き出すことができなかったことがあります」
　「真佛よ、それはなにかな。何も遠慮することはない、何なりと尋ねるがよい」

　ええっ？　ん？　真佛？。あの高田専修寺の実質的な開祖と言われている、親鸞の信頼厚く、関東真宗集団のまとめ役でもあった真佛その人なのだろうか。もし、これが本当なら、私はとんでもない重要な場面に立ち会っていることになるのだ。

　「それでは上人。遠慮なくお尋ねいたします。上人と、奥様の恵信尼様との馴れ初めなどをお聞かせいただけないでしょうか」
　「真佛よ、ずいぶん昔の話を、それもあまり人に広く話すべきことではない、私と恵信の二人の問題なのだが。なぜに聞きたいのかと思うのかな」
　「上人。それは、上人はこの国だけではなく、広く唐・天竺にいたる世界で、僧として公に妻を娶られた最初の方でおいでになります。僧でありながら妻を娶られるということは、仏の教えの道にいるものにはご法度、いわゆる女犯という罪になるということであり、宗門から破門されかねない非常に大きな、危険な問題であったはずです。それに、上人のとられた僧の妻帯ということから長い時間が流れた今になっても、いろいろな抵抗があるほどですから、初めてとなると奥様。恵信尼様も上人のお申し出でに抵抗されたのではないかと思います」

　二人の話のやり取りは、まるで「仏説無量寿経」の尊師・釈尊とその弟子阿難のやり取りを目の当たりにしているように思えてくる。
　親鸞は、真佛の問いに、表情を和らげて答えた。







**
　ここに記載している名前『村沢』は、私の小説の中に登場する人物で架空のものです。
　また筋は、これまでに読んだ文献から作者自身の思いとして独自に組み立てたものです。
　そのため、史実とは異なっているものと違っている可能性がかなり大きいとお考えください。
　
　ＷＥＢ公開していますが、著作権は放棄していません。   

　昼になって陽が射してきた。久々の強い日差しになりそう。ちょいと白内障には辛いが。

　TVを見ていないので、天気の動きが分かりづらい。ネットで天気図を見たら12時現在で台風もしくはその崩れは南の海上の名古屋よりも東にいる。そして秋雨前線は南の海上のようだからこれより多きkは崩れないかな??

　雨が降り続いたら、早く家に帰ろうと思っていたけど、晴れてきたので変えるのは夕方のいつもの移動時間に。ただ、冷え込まなければいいのだけどねぇ。。。

　人間は勝手なもので、水不足だと雨を欲しがり、雨が続くとうっとおしいと思うし。しかし、数日続いた雨の後の日差しは、本当にうれしい。今日はうれしいことの連続だろうか??  

　朝から雨。雨の移動は好きではない。車での移動のときはあまり気にしていなかったが、バス地下鉄での移動はバスが遅れ気味になるので好きではない。それに、乗り換えの際の傘の恐怖がほんとにいやなので。

　今日は、いつものバスを避けた。理由は自分でも分からない。たぶんバスが遅れるだろうから、地下鉄も違うのになるならいっそ遅いのにというのが潜在的にあったのかもしれない。
　そのバスが、工事渋滞で遅れた。地下鉄はいつもの2本遅いものに乗車。乗客の雰囲気が違っている。まぁ、乗客が違っても、いつもの光景をいくつか見る。

　名古屋駅で下車。乗換えまで時間があるのでゆっくりと、エスカレータも歩かないで乗って。改札を出て地下街から地上に出る方向に歩き少し下を向いたまま進んだところで、女性に声をかけられた。
　「えっ？」　
　なんと、数年前からメールのやり取りができなく、音信不通だった、私が大学で講座を持っているときの担当した中の一人。忘れることができない中の一人である。学生時代よりも、スレンダーになっている。じっくり見れば分かるのだが、ただ単にすれ違いでは分からなかったか。目が合えば別だろうが、違う方向を見ていたので、今日は声をかけてもらったことが本当に幸運だった。
　彼女の横に一人の、これまたイケメンの男性が。なんとなんと、結婚したお相手であるという。何百人という学生さんとのお付き合いがあったが、結婚相手を見ることになったのは初めてである。うれしい限りである。

　こういったうれしい出会いは、車ではなかなかないかもしれない。
　それにしても、ものすごく希少な確立での出会いだ。バスを遅らせ、バスが遅延し、乗換えをゆっくりにしたことがこの出会いになったのだから。

　今日は、何にしても最高の移動日となった。途中で見たいろんなものが全て消えてしまった。

　声をかけてくれた彼女に心から感謝だ。
  

　ニューヨーク株７７７ドル下げ。
　トリプルセブンが喜びのフィーバーではなく、悲しい悲しい出来事の引き金になりつつあるようで。

　日本では、５８０円下げ。語呂あわせが思いつかないひどい下げ。まだましなのかもしれない。当分下げていく可能性が大きいなぁ。。少しは買いに走るのもいるかもしれないけど、まぁどっちかといえば様子見にならざるを得ないのでは？

　バブルは、いつかははじめるもの。今はアメリカだが、このあとは中国のバブル崩壊が待ち受けている。たぶんに連鎖になるか？？？？？

　ＴＶでフランスのニュースが流れていたが、その画像はドミノ倒しが地球を回っていたよ。

　株をもたないわたしですが・・・・・・